
Is this me?

鏡を見て口もとのできものに悩む女性と、同じく鏡を見て顎下のマークに気づく魚の姿。このイラストでは自己認識という、私たちが無意識的に行なっている当たり前のようで複雑な認知機能をテーマにしている。背景には”ホンソメワケベラ“という魚が、自己認識を持つかを判定するマークテストを通過するという研究結果がある。自分の姿が鏡に映るのを見て自分自身だと理解するこの能力は従来、人間やいくつかの哺乳類、鳥類などにしか認められていなかった。しかしこの魚は、マークが自分の身体についていることを鏡を通して認識し、それを取り除こうとする行動を示した。ホンソメワケベラは、他の魚の体についている寄生虫を取り除くクリーナーフィッシュである。体表についている異物に敏感とはいえ、鏡がない環境で生きる魚が自分の体についているものを鏡を介して見つけられるのは驚くべき能力である。この発見は、私たちが自己認識や動物の認知能力をどのように理解し、評価するべきかという大きな問いを投げかける。人間とは異なる生物が、自己認識の能力を持つとしたらその意味は何か、そして我々自身の自己認識とは何かを思い巡らせる。
Inspired by
- Kohda, M et al. (2019). If a fish can pass the mark test, what are the implications for consciousness and self-awareness testing in animals? PLOS Biology, 17(2), Article e3000021.